2011年1月30日日曜日

温度

子供はまさに風の子だ。
寒く無いらしい。
うちの子はまだ寒がりな方だが、中にはTシャツに半ズボンの子もいる。
のび太の様だ。
自分を含め街を往く大人の何と厚着な事か。
ハートは燃えているか?
何かに向かってひたむきに一直線か?
ただ目の前の一点に集中しているか?
夢を持っているか?
大人と子供の差は体感温度では無く、気持ちの温度だ。

『無条件に可愛いものを撮る時は何も考えずにシャッターを切ってしまう
 注意点の一つだ』

2011年1月28日金曜日

休息

命は天へ向かって手を伸ばす。
草も人もみんな一緒だ。
太陽に向かって空に向かって。
空の青さが際立つ時、歩みを止めて胸の辺りを見てみるといい。
きっとうっすら見える、心から伸びる天へのばす手が。
その手が見えたならまだ大丈夫。
まだ頑張れる。
見えない人は休息が必要だ。

『坂道は素材の宝庫』

2011年1月27日木曜日

自然は美しい。
まさに神の技だ。
人のすごい所は、それを記録する技術を持っている所だろう。
写真はすばらしい。
自然の美しさも、感動の時間もカタチに残す事が出来る。
この仕事に誇りを持っていいと思える瞬間だ。
ありのままをありのままで。

『ケータイでマクロ撮影、いつもの通りだ』

2011年1月26日水曜日

カエルの王子様

キスをすると王子に戻るカエルがいる。
キスをすると眠りから覚めるお姫様がいる。
それと知らずにキスをする人がはたして何人いるのか?
通りすがるカエルにキスをする変人、仮死状態の女性にキスをする変態。
そうゆう特殊な趣味を持った人はごく稀だ。
だがもし最初から知っていれば話は変わって来る。
結婚式のスナップ写真を頼むのはそんな行為に似ている。
知っているか知らないかが重要なのだ。
知る為には自分の足で赴き、自分の目で見、自分の耳で聞く。
それ以外無い。
だから打合せは大事なのだ。
撮影打合せの無いウェディングスナップはまさに、通りすがりのカエルにキスをする様なものなのだ。
王子に化ける確率は果てしなく低い。

『キスシーンをはっきり写すと結構生々しくなってしまう
 イメージが伝わればいいのだ』

2011年1月22日土曜日

歩み(移動シーン10)

『夜の暗さはコンビニの明かりでカバーだ』

『距離が取れる外では遠くから望遠で狙ってみる』

『暗いシーンではストロボを使うか悩む、結論から言えば使わない
ストロボは嫌いだ、ストロボ無しでも奇麗に撮ってみせる』

『歩き方が絶妙、狙って撮ってはいるがこれは成功例
 狙ったものがもう一つ、後ろの時計が時間を教えてくれる』

『定番の後ろ姿、僕のポイントは見ている友人と頭上の空き』

『横断歩道はそれだけで絵になる、ビートルズの力か?
 本人的にはかなり恥ずかしいはず、でも写真的には大成功』

『移動シーンのいい所はアテンドがいない事
ドラマはそんな所から始まる』

『移動は部屋を出た瞬間から始まっている』

『これもある意味定番、寄り添い方が好き』


歩く姿は美しい。
人は歩く為に生まれて来たのだ。
移動シーン特集最後は「歩き」で締めくくりたい。
一番簡単で一番難しい撮影だ。
制約が無い分撮り方も自由で、それだけスキルが必要になって来る。
はっきり言おう。
写真に正解は無い。
それを決めるのはお客だ。
だから頑張るしかない。
いずれ僕の撮った写真が正解になればいいと思う。
誰かが言っていた。
「頑張れば成功出来る訳では無いが,成功したものはみんな頑張っている」

『どのタイミングで撮影するか
回りの状況や場所等全ての要因を考慮してベストを導き出す』

基本(移動シーン9)

タクシーでの移動の場合、フォトグラファーは助手席に乗る事になる。
タクシーの助手席は狭い。
普段からダイエットを心掛ける事をお進めする。
普通では無い体制でカメラを構えシャッタスピードに気を付けてもまだ写真は撮れない。
障害物が多すぎる。
シートのヘッドレスト、運転席と後席を隔てるアクリル板。
色んな物が邪魔をする。
正直ファインダーを覗いて撮るには限界がある。
フォーカスをマニュアルにし距離を憶測で測りシートとシートの間から経験と感で撮影する。
そうやってやっと普通の写真が撮れるのだ。
これをベースにどう色付けして行くかが本当の仕事になる。
とりあえず手でも握ってもらう所から始めよう。

『ただ撮れば良いものでも無い、表情は必須だ』

2011年1月20日木曜日

地元(移動シーン8)

僕は満足しない。
滅多に写真で満足する事は無い。
特に人の写真では満足しない。
だから自分の結婚式も自分で撮影した。
何故か僕が写っている写真が少ない・・・
あの時、何故僕はもう一人いなかったのだろうか?
愚痴はさておき、
移動シーンは二人が写っていなくても表現出来る。
地元で式を上げる二人がいた。
自宅で着付けしてワゴンで神社へ。
その途中で線路をわたる時に車内から撮影。
ポイントはここが地元だと言う事。
何度と無くこの線路を渡った事だろう。
そう言ったバックグラウンドが写真に意味を持たせる。
ここから始まる結婚式、みたいな。
二人に集中しすぎると見えるものも見えなくなる。

『車内での撮影はブレに注意』

love(移動シーン7)

タクシーにはタクシーの良さがある。
運転に気を取られなくて済むし、唇の届く距離に二人が座っている。
このアドバンテージは大きい。
運転中にキスなんかしたら事故を起こす可能性が高くなるが、
タクシーの中でならキスもし放題だ。
ならばする事は一つしか無いだろう。
シンプルな方が伝わりやすい。
写真も愛の告白もそれは一緒。

『夜の撮影は雰囲気がでるが暗い、ストロボを使わずにどこまで明るく撮れるか
 修行あるのみ』

2011年1月19日水曜日

旅立ち(移動シーン6)




車に乗り降りする花嫁は絵になる。
新しい一歩を踏み出すシーンだからだ。
車に乗るもしくは降りると言う行為は、何処か別の場所へ別の未来へ旅立つ行為に他ならない。
列車に乗るシーンや船に乗るシーン、宇宙船から降りてくるシーンが絵になるのも同じ理由からだ。
花嫁が乗り物に乗る時、或いは降りる時は必ず撮る。
旅立ちの瞬間を撮らずに何を撮るのだ。
人生は旅立ちの連続だ、選択肢一つ間違えばバッドエンディングもあり得る。
せめてハッピーエンドと分かっているシーンは僕の手で綺麗に残しておきたい。
例えそれが刹那的なものであっても,写真の中では瞬間は永遠に変わる。

『写真を撮り続ける為のエネルギーは希望』

2011年1月16日日曜日

レンタカー(移動シーン5)




自分運転での移動の勧め。
前撮りや後撮りのフォトツアーだったら時間をかけて背景やシチュエーションに凝れるだろうが、挙式当日の写真には作品性を上回る説得力がある様に思う。
何より一日で全てが完結するのがいい。
忙しい人にお勧めだ。
結婚式にちょっとしたアクセントがつく。
写真も面白くなる。
思い出に残る。
その他いろいろいい事尽くめだ。
タクシーは確かに楽だ。
しかし苦労してでも自分で運転する事をお勧めする。
そっちの方が楽しいからだ。
ただしオープンカーに限るが。

『ただ一つ問題があるとすればオープンカーは後席が狭い、もしくは無い』

2011年1月14日金曜日

スナイパー(移動シーン4)

こんな乗り物もある。最近増えたガラス張りのエレベーター。
これはタクシー移動より撮るのが難しい。
反射するし意外に素早く暗いからピント合わせが困難なのだ。
通常のエレベーターだと中での撮影になる。
お洒落なエレベーターなら絵になるが、そうでないならフォトショップで加工するのも一つの手だ。
エレベーターからでて来たところも狙いめだ。
気分はさしずめスナイパーと言ったところか。

『ライフルに込める弾は鉛では無く魂だ』

モンハン3(移動シーン3)

モンハン3を買った。
強い、いきなりジンオウガにやられた。
とりあえずオトモアイルーに頼り切りのハンティングライフだ。


移動シーンには大きく分けて二つある。
乗り物か歩きかだ。
乗り物に乗っている場合は、固定された画角になりがちなので状況や表情が重要になって来る。
比較的時間に余裕があるので難易度は低めかも知れない。
どうバリエーションを出すかがポイントになってくる。
オトモアイルー無しでレオリウスが猟れれば問題なく撮影出来る筈だ。

『上の写真のポイントは友人の手にのせたあご
 下の写真は言うまでもない』

2011年1月13日木曜日

エネルギー(移動シーン2)

タクシーでの移動もいいものだ。
それはそれでドラマがある。
しばらくは移動シーン特集で行こうと思う。
歩きにしろ車にしろ船にしろ飛行機にしろ移動のエネルギーは計り知れない。
そのエネルギーからは澱み無く物語が溢れ出して来る。
それを形にする術を我々は知っている。
写真だ。
あらためて写真の良さを再認識して行きたい。

『車から降りるシーンは絵になる、降りた後も絵になるのだ』

2011年1月12日水曜日

原点

結婚式はいいものだ、その3。
ホテルに前泊した二人。
朝イチから撮影すれば、美容室に向かう花嫁と見送る新郎との熱い抱擁なんかも撮れたりする。
結婚式当日は至る所でドラマが起きている、それを見付けるのが僕達の仕事だ。
ただシャッターを切るだけなら訓練された犬だって出来る。
犬では無くフォトグラファーに頼む事の意味をもう少し考える事が出来たなら、この業界ももう少しまともになるのに・・・
小さな石を一つずつ積み重ねて行けばそれはやがて大きな山になる。
一つずつしっかり積んだ山は決して崩れる事はない。
そうやって出来る事を一つずつ真面目にやって行けばいつかきっと世界も変わるはず。
そんな想いが写真を撮る原点だったりするのかも知れない。

『こういった突発的な出来事はとにかくまず撮る事だ、考える前に撮る
 そうしなければ後悔以外何も残らない。僕はこのとき連写で4枚撮る事が出来た
 構図など何の意味もない時がある事を知ろう』

2011年1月9日日曜日

「アイスクリーム食べてくかい?」(移動シーン1)

結婚式はこうありたいパート2。
チャペルからパーティー会場へ向かう途中、八百屋っぽいお店の店員が花嫁に
アイスクリームを勧めているシーン。
車の移動では訪れる事のないチャンスだ。
そもそも僕の持論では結婚式の半分は移動シーンで出来ている。
移動シーンを奇麗に撮れずしてウェディングスナップは語れない。
ケーキカットや挙式中のキスシーンなんかはそれこそ誰でも撮れる。
誰も撮れないものを撮るからプロなのだ。
そこにあるのは弛まぬ努力と撮られるものに対する惜しみない愛情のみである。
ちなみに僕は人参好きなので人参フィーチャーでデジ処理してみた。
卯年だし。

『ポイントはなんと言っても笑顔、グッドジョブおばちゃん!』

2011年1月8日土曜日

結婚

結婚式はこうありたい。
個人的にそう思わせる一枚。
パーティーが終わり私服に着替えるタイミングで訪れたシャッターチャンス。
ヘアメイクさんとの絡みでこの写真はかなり珍しい。
スタッフが全て知り合いと言うシチュエーションならではのハプニングだろう。
メイクさんが同僚とゆうのも大きいが、
結婚式は不思議なもので、最初は他人でも打合せを重ねる毎にだんだんと友達になって行く感がある。
それこそが結婚式の醍醐味だろう。
いいものはいい環境からしか生まれない。
結婚も写真も仕事も人生もとどのつまり同じ事なのだ。

『もしも誰かに結婚式の写真を頼まれたら、許す限りの時間を費やそう
 ドラマは最初と最後にやって来る』

2011年1月7日金曜日

出発

丸窓で有名な別所線。
実際には窓はもう丸くは無いのだが趣は留めている。
上田原駅から出発の風景。
この電車がすごいところは実は人にある。
田舎の良さなのかも知れない。
発車を待ってくれたり、込んだ時は運転席に入れてくれたり、ツケが利いたり。
今はどうか分からないが、30年前はそんな感じだった。
僕の中での別所線はその時代で止まっている。
これからも古き良き時代を引き継いで行ってもらいたい。
出発とは新たな地平への旅立ちでは無く、今ある大地を新たに耕す事なのだ。

『カメラに関して僕は基本ケータイしか持ち歩かない、
 旅先のスナップも全てケータイで撮る
 スペックの低いものを普段使っていると仕事で一デジを使う時
 あまりの簡単さに心に余裕が生まれる、それがいいものを撮るコツだ』